乗馬上達のコツ!駈歩(かけあし)の意味や実践時の注意点を徹底解説

駈歩(かけあし)とは?乗り方の特徴やリズム・注意点を徹底解説

駈歩(かけあし)とは?

駈歩(かけあし)とは、馬の歩法(歩き方や走り方)の代表的な4種類(常歩・速歩・駈歩・襲歩)のうちの1つで、英語では「キャンター(Canter)」と呼ばれます。乗馬を始めた多くのライダーが「風を切って格好良く走りたい」と憧れる、乗馬スキルの大きな目標となる歩法です。

速歩(はやあし)よりもスピードが速く、時速はおよそ15〜20km程度になります。「パ・ッカ・ラン」という独特の3拍子のリズムが特徴で、ブランコのように前後に大きく揺れるようなダイナミックな乗り心地を体感できます。

駈歩(かけあし)の歴史と背景

英語の「キャンター(Canter)」という呼び名は、中世イギリスの巡礼者たちがカンタベリー大聖堂(Canterbury Cathedral)へ向かう際、馬を疲れさせず快適に長距離を移動するために使った「カンタベリー・ギャロップ(Canterbury Gallop)」という走法が語源とされています。

日本においても古くから軍馬や移動手段として馬が重宝され、馬の走り方や合図の文化が受け継がれてきました。近代に入り西洋馬術が導入されると、競技馬術(馬場馬術や障害飛越)の基礎歩法として「駈歩」の技術が体系化され、現代の乗馬クラブでも必須のステップとして教えられています。

駈歩(かけあし)の3つの特徴

駈歩を正しく理解し乗りこなすためには、馬の脚の動きやメカニズムを知ることが重要です。主な特徴は以下の3つです。

  • 特徴1:独特な「3拍子」のリズムと着地順序:駈歩は非対称の3拍子で動きます。例えば右回りの駈歩(右手前)の場合、「左後肢(1拍目)→ 右後肢と左前肢が同時(2拍目)→ 右前肢(3拍目)」の順に着地します。この連動が「パ・ッカ・ラン」というリズミカルな音と動きを生み出します。
  • 特徴2:旋回方向に合わせた「手前(てまえ)」の存在:駈歩には「右手前」と「左手前」があり、カーブの内側の前肢がより前方に伸びる仕組みになっています。内側の脚が前に出ることで遠心力に耐え、バランスを崩さずにスムーズにコーナーを曲がることができます。逆の手前で走る状態は「反対駈歩」と呼ばれ、高等技術の一つです。
  • 特徴3:4肢すべてが浮く「空中期(浮遊期)」がある:3拍目の前肢が地面を蹴り出した直後、馬のすべての肢が地面から離れる「空中期」が存在します。この瞬間にライダーは独特の浮遊感を感じ、馬の背中が大きくうねるような前後運動を体感することになります。

駈歩(かけあし)に関連する豆知識・注意点

駈歩と競馬で見られる「襲歩(ギャロップ)」は混同されがちですが、明確な違いがあります。駈歩が3拍子のゆったりとした走りであるのに対し、襲歩は全速力で疾走する「4拍子」の歩法です。時速も駈歩が約15〜20kmなのに対し、襲歩は時速60km近くに達します。

騎乗時の最大の注意点は、力んで手綱を強く引っ張ってしまわないことです。馬の頭や首は駈歩のリズムに合わせて前後に大きく動きます。手綱を強く引くと馬の動きを邪魔して急停止や暴走の原因になります。お尻を鞍に密着させ、腰を柔軟に使って馬の動きについていく「随伴(ずいはん)」を意識することが、安定した駈歩を維持する最大のコツです。

まとめ

駈歩(かけあし)は「パ・ッカ・ラン」という3拍子のリズムと心地よい浮遊感が魅力の歩法です。左右の手前や空中期のメカニズムを理解し、力を抜いて馬の動きに腰を合わせる随伴を身につけることで、安全かつ優雅な乗馬を楽しめるようになります。

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